小さな思い出


3歳のころ、休日に父親がよく近くの公園に連れて行ってくれました。

ある日、そこで私は一匹のトラ猫と出会いました。



父は大の猫好きなので、2人ですぐにコンビニでキャットフードを買い、猫に与えました。猫が幸せそうにごはんを食べている姿を見て、私は幼かったのですが、ノラ猫は大変なのかな、ごはんや寝る所はどうしているのかな、と心配したことを今でも覚えています。

その日以降、公園に遊びに行った時は必ず、猫にごはんを与えました。



ごはんを与え、一緒に遊ぶ休日を送っていたら、いつの間にか、膝の上にちょこんとのってくるようになりました。とても嬉しかったです。そして、私が遊びに行った時は必ず、奥の方から顔をのぞかせ、近寄ってきてくれるまで仲良くなりました。



私は休日に公園に遊びに行って猫に会うのが楽しみで楽しみで仕方がなくなりました。



ですが、出会いがあれば別れがあります。



私の家庭は転勤族なので、引越しが決まったのです。



最後の休日、私は父に連れられ、いつもと変わらず公園に行き、遊びました。





そしてお別れの時。

「バイバイ、また来るね。」ではなく、

「バイバイ、元気でね。」と言いました。





父に自転車に乗せられ、公園を後にしようとした時、ある出来事が起きました。











ニャーニャーと言って、猫が後をついてきたのです。











私はお別れが悲しくて涙が止まりませんでした。

トラ猫と仲良くなった日、公園から帰宅した時「初めてネコの友達ができた!」と、母に嬉しそうに話していたそうです。







小さな思い出かもしれませんが、私は今でもこの出来事を忘れません。











東大でトラ猫を見かけて、ネコのことを思い出しちゃいました
3 学生トレーナー 金内美苗

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